vol.04
NHK教育「サイエンス・アイ」 10月7日放送
取材日:7月17・19日
場所:東京大学総合文化研究科
脳が言葉を理解する 人間は言葉を理解し、自由に操ることができます。それを指示しているのは私たちそれぞれの脳。 |
言葉を理解するとは…? 言葉を理解するには、一つ一つの単語の意味がわかるだけでは不十分。文の構造がどうなっているのか、つまり文法を理解することが重要です。 では、脳のどの部分で、文法を理解する働きが行われているのでしょうか。 最新の研究方法 これまでは失語症の研究などから、脳の中で言葉の理解に深い関わりのある場所が大まかにわかっていましたが、現在では健康な人の脳を傷つけることなく調べることができるようになり、より詳しいことがわかってきました。
人間の心の研究へ 「読む、聞く、書く、話す」の4つが脳の中でどういう風に実現するのか詳しく調べると、最終的には、言語の獲得、発達、どうして言葉が人に生まれるのかというところがわかってくる。そうすれば、例えば、成長の過程でいつ頃英語を習得すればバイリンガルになれる、なんてことも把握できるのです。これからの教育も変わるかもしれません。 「そういうところが調べられれば、より人間が持っている言葉というものの役割、その重要性がわかってくる。」 つまり、言語の研究は人間の心を探ることに他ならないのです。 |
酒井さんの研究室で目についたのは写真。 ひとつは、星野道夫さんのシロクマなどの作品。 そしてもうひとつは、チョムスキーやアインシュタインなどの研究者の写真。 あんまり研究者の方が他の研究者の写真を飾るということはないと思うのですが、酒井さんはいちばん目立つ、デスクの真正面と本棚に飾られていました。なんかイイですよね。素直に尊敬している気持ちが表れていて。 また、プライベートではご自身で写真撮影もなさるそうで、番組撮影終了後はNHKのカメラを覗いてズームをしては感嘆の声をあげておられました(笑)。 |